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2009年06月16日

『かもめのひろば』 第34号

━━━━━━━━━━━━第34号━2009/6/15━━━━━━
かもめのひろば
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
KFP広報誌
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■CONTENTS■
1.『ライフプラン寸考』第19回
~ライフデザイン:「老後資金」③ どこに誰と住むか~ 仁科 眞雄
2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第11回
  ~住宅に関する贈与・相続のポイント~ 平野 雅章
3.『「FP流」私の資産運用』第5回
  ~私の資産運用スタイル~  鈴木 榮三郎
4.『日本文化と数のしきたり』第2回
  ~「二」のしきたり~ 游禅FP二代目
★KFPのセミナー案内★        
5.『KFP組合員・賛助会員の横顔』第5回  池 俊夫
6.『ベテランFPの目』第1回 佐藤 博明
★KFPからのお知らせ★
◇事務局長に就任して◇ 葉山 俊夫
◇編集後記◇ 

神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
URL http://www.fp-kanagawa.com   
e-mail info@fp-kanagawa.com                         
                                      
          
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1.『ライフプラン寸考』第19回
   ~ライフデザイン:「老後資金」③ どこに誰と住むか~
   FP:仁科 眞雄           
   
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「くまさん、馬鹿なことを言うんじゃあねえや、かみさんとこの長屋
に住むにきまっているじゃあねえか」と言うはっつぁんの声が聞こ
えてきます。
現代のトラさんは住宅ローンをようやく完済して自宅住まい。2人の
子供の部屋は物置となり、雨戸は閉めっぱなしで2階にあがるとか
び臭い・・・子供がいた頃は狭かった我が家も子が巣立った後は広
すぎて、手入れが行き届かないという家が一杯あります。
思い切って子供に譲り、自分たちは2人生活にふさわしい便利なマ
ンションに住むことや自然豊かな田舎に帰ることを考えませんか?
前々回に「Another Life」は30年あると書きましたが、この30年を
安心して豊かに生きるためには「どこに誰と住むか」は非常に大事
なテーマです。
家を2世帯住宅に建替えて子供たちと一緒に住むのも良し、観劇・
音楽会・交友に便利な都会に住むのも良し、田舎に帰るのも良し
・・・さまざまな選択肢があります。安普請の寿命が来て建替えなけ
ればいけない時、自宅に学生向け賃貸ルームを併設して老後資金
の足しにする案もあります。子の教育が終わったところで、「どこに
誰と住むか」を夫婦で良く話し合うことが「Another Life」の出発点
です。
Wさんは80坪の戸建て住宅を売り払い、公営マンションに移り住み
ました。またSさんは都内のマンションと田舎家を買って、往き来を
楽しんでいます。奥さんと別居し、母親の食事やお風呂の面倒を
献身的に看ている殊勝なTさんもいます。FPをしていると、十人十色
の生き方に接することができ、頭を柔らかにすることの大事さを痛感
させられます。                            
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2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第11回
   ~住宅に関する贈与・相続のポイント~ FP:平野 雅章
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皆様の「マネー力」を磨く3択クイズです!あなたは何問正解でき
ますか?

Q1.佐藤太郎さんは、妻の桜子さんと大学を卒業したばかりの一人
息子、小太郎さんの3人暮らしですが、太郎さんが急病で亡く
   なってしまいました。遺言は残されておらず、桜子さんと小太郎
   さんが法定相続分(財産分割の目安として民法に定められた
   割合)で相続をすることにしましたが、それぞれの割合で正しい
   のはどれでしょうか?

   ① 桜子さん1/2 小太郎さん1/2
   ② 桜子さん2/3 小太郎さん1/3
   ③ 桜子さん3/4 小太郎さん1/4

Q2.田中健二さんは平成21年10月にマンションを購入予定。父親  
   が住宅資金の一部を購入時に援助してくれますが、無償で財産
   をもらうと贈与税という税金が課税されると聞き心配しています。
   一定の額までなら贈与税・相続税の課税対象になりませんが、 
   この場合、一定の額とはいくらですか?

   ① 110万円
   ② 610万円
   ③ 3,500万円

Q3.鈴木一郎さんは弟と妹の3人兄弟です。先日、3人の父親が
   死亡し、遺産は住んでいた戸建住宅のみでした。母親は既に
   死亡しており、3人で相続をすることにしましたが、財産を分割
   する方法について正しいのはどれでしょうか?

  ① 住宅は分割が困難であるため、協議の上、誰か1人が取得
    する必要がある。
  ② 公平を期すため、住宅は売却した上で、その代金を分割しな
    ければならない。
  ③ 誰か1人が住宅を取得し、残りの2人に代償として自分の財産
    を渡すことができる。

   (解答は巻末をご参照ください)
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3.『「FP流」私の資産運用』 第5回
   ~私の資産運用スタイル~      FP:鈴木 榮三郎
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私の資産運用のスタイルは結婚当初に決めました。それは、毎月の
給与と家計支出の管理(やり繰り)、旅行費用等は100%妻が管理。
私はボーナスと100万円以上の支出、すなわち「車の購入」「家の購入」
等に加えて、「退職後の生活費」の確保、および家の資産運用の責任
を持つというものです。
毎年の年末の休暇になると確定申告用に銀行、証券会社から資料が
送られてきますので確定申告の資料をつくりながら、金融資産の残高、
運用成績の確認をいたします。加えて翌年の家の方針、計画を作成し、
金融資産による予算付けをします。さらに年に一度だけ翌年の資産
運用方針(必要資金調達方針)を決定いたします。その決定を元旦に
妻に説明しています。運用で特に気をつけているのが、日本円と外貨
の割合が半々になるようにしていることです。外貨も2つに絞って管理
しやすくしています。
また日本円の運用では、家の購入資金として毎月の財形貯蓄とボー
ナスの1年定期預金のみで安全、確実に6年かけて準備いたしました。
車の購入に関してはローンを組まずに現金購入を目指し、日本株式の
運用益をあてることにしています。うまく運用できないときは中古車にし、
あるいは購入延期と割り切っています。
毎年の見直し修正をしていると、「お金と家計」特にローンは計算どおり
になるもので、また計算どおり以上にはならないということが分かって
きました。
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4.『日本文化と数のしきたり』第2回
   ~「二」のしきたり~               游禅FP二代目
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 日々なにげなく我々が使っている「数」は、古代中国の陰陽思想の
影響を受けており、「二」は偶数であり、陰とされあまり縁起の良い数字
ではありません。しかし、人間の体は、二つの目・二つの耳・二つの手
(腕)・二つの足等と対になってお互いを補完しあいながら、我々の日々
の生活に欠かすことができない重要な「数」でもあります。

さて、読者の皆様、ふるい諺「二足の草鞋(わらじ)を履く」をご存知
ですよね。
語源は、江戸時代の博徒が十手を預り、同じ博徒を取締る捕吏(ほり)
を兼ねていたことです。言葉の意味は、同じ人が主な仕事のほかに、
両立しえないようなもう一つの仕事を同時にすることです。例えば、同じ
人が被告の検事と弁護の仕事を兼ねることを言います。
さて、『100年に一度の不景気を「二足のわらじを履いて」副業で稼ぐ』・
『子育てと副業(アルバイト等)で頑張る』などの記事をみますが、これは,
従来の意味とは違った使い方だと思います。「二足の草鞋(わらじ)」は
芸能人に多いと思います。レストラン・ブテック等のお店を経営している
とよく聞きますね。最近は仕事の内容が異なっていれば、両立し得ない、
という訳ではなくても、この諺の使い方が通用されている様です。
我々一般人は、一人で二つの仕事を両立させることはなかなか出来る
ことではありません。しかし、昨年の金融不安から始まった不景気を乗
り切るため、余裕時間を使い、自分の得意分野を生かし、自分が出来
ることを実行、収入を増やし将来に備えることが必要とも考えます。
私の場合は、残念ながら「二足の草鞋(わらじ)を履く」資質と能力と体力
がありません。今取組んでいることに「一意専心」精進いたします。

○二にまつわることわざ例
・二足の草鞋(わらじ) ・二の足を踏む ・二兎を追う者、一兎を得ず
・二枚目 ・青二才 ・二番煎じ 等
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★KFPの活動案内★
http://www.fp-kanagawa.com/seminar/index.html#top
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各セミナーや講座の詳細はKFPのホームページの「セミナー案内」で
ご確認ください。
■ 住宅ローンセミナー
「はじめての住宅選び・ローン選び」(無料)
日程:平成21年6月21日(日)
■ 資産運用セミナー・SBI証券共同開催
「ライフプランと投資信託利回りアップ大作戦!」(無料)
日程:平成21年6月28日(日)
■ 資産運用セミナー
「もっと知りたい資産運用セミナー」(参加費:3000円)
日程:平成21年7月4日~7月18日の毎週土曜日(計3回)
■ 資産運用セミナー
「ポートフォリオ作成手順セミナー」(参加費:3000円)
日程:平成21年8月8日(土)
■ 開国博Y150イベント
「KFP創立プレ10周年記念イベント」(無料)
日程:平成21年9月6日(日)
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5.『KFP組合員の横顔』第5回         FP:池 俊夫
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目指すは「豊かな暮らしのアドバイザー」・・・・
KFPには既に1年以上所属しているので、今更自分のことを書くのも
憚られますが、私は「豊かな暮らしのアドバイザー」を目指しています。
FPはそのためのひとつの手段であり、国民の皆さん全員がパーソナル
ファイナンス知識のレベルアップをすることが必要であると考え、ライフ
プランや資産運用などの話をわかりやすくしていくつもりです。ワイン
セミナーを開いたり、カーシェアリングによって住みやすい環境をつくる
こともその一環と位置づけ、目的に向けてさらに幅を広げるよう努力し
て参ります。              

★KFP組合員・賛助会員のプロフィールはホームページでも紹介して
います。
http://www.fp-kanagawa.com/member.html
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6.『ベテランFPの目』第1回 
    ~FPが職業とし成り立つか・・・~      FP:佐藤 博明
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FP的手法を証券業務、保険業務、不動産業務、相続対策などの手段
として捉えビジネスチャンスを広げるという考え方があります。
中立・公正を重視しFP活動そのものに重点を置くと、問題解決としての
商品提供の感覚が鈍ります。
商品提供に熱心になると、中立・公正のFPでなくなります。いろいろ悩
んでいますが、顧客目線にどれだけ徹底できるか、顧客のニーズがどこ
にあるのか徹底的に掘り下げ、FP業務自体が仕事として成り立つよう
にしたい。
多種多様のFPがいるがニッチで差別化した戦略を打ち立てねばなら
ないと思います。有料化の道が個人相談とライフプラン作成しかない
のは残念であります。それすらも、満足にできていません。まずは、ライ
フプランの作成の徹底した差別化を目指したいと思っています。多くの
やる気のあるFPの方と切磋琢磨したいと思っています。
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★KFPからのお知らせ★         
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1)平成21年度の役員が決定!!
平成21年5月25日に開催した通常組合員総会において、平成21年度の
役員が下記のように決定いたしました。

理事長:仁科 眞雄、副理事長:高橋 廣、専務理事:三好 勝(新任)、
理事:小池 正一郎(新任)、佐藤 博明、佐藤 博信、佐藤 房子
(新任)、土居 健司(新任)、葉山 俊夫、

監事:松岡 廣、佐伯 好也(新任)
                                      
                                      
                    2)平成21年度の事務局体制が下記のよ
うに決定いたしました。

事務局長:葉山 俊夫(新任)、事務局次長:古市 繁樹(新任)

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◇事務局長に就任して◇ FP:葉山 俊夫
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このたび、三好勝前事務局長のあとをうけ、事務局長に就任いたし
ました。
当組合は、「『安心で豊かな暮らし』のアドバイザー」をモットーに活動
しております。現在は、このモットーを実現することがますます重要と
なってきていると感じております。微力ながら、皆様の「安心で豊かな
暮らし」を実現するために、全力を尽くしたいと思っております。ご指導
ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

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「くらしに役立つ『マネー力』検定」  第11回 解答・解説
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A1.①
相続人は優先順位が決められており、第1順位は子と配偶者、第2順位
は父母と配偶者、第3順位は兄弟姉妹と配偶者となります(配偶者は常
に相続人になります)。第1順位の子と配偶者の場合、法定相続分は
1/2ずつです。なお、配偶者と子が2人の場合は、子の割合1/2を2人で
分け合うことになるので、子は1人あたり1/4ずつになります。

A2.②
贈与税の基礎控除額は年間110万円。つまり110万円までは贈与税は
かからず、①が通常正しいのですが、平成21年度の追加経済対策
(同年度補正予算関連法案が成立後、執行予定)で住宅を買ったり改修
したりした場合に限り、住宅資金の贈与に関し贈与税の基礎控除を500
万円増やし610万円に拡大しています。
なお、「相続時精算課税制度の特例」の適用を受ければ贈与税の控除
額は3,500万円になりますが、相続発生時に相続で取得した財産と合計
し相続税の課税対象となります。

A3.③
相続で実際に財産を分割するには、(1)個別財産をそれぞれ分ける
現物分割、(2)一度金銭に換えて分ける換価分割(例:選択肢②)、
(3)特定の人が財産をもらう代わりに自分の財産を他の相続人に支払
う代償分割(例:選択肢③)の3つのやり方があり、相続人が合意すれ
ば、どのやり方でも構いません。従って、住宅の分割が困難だからと
いって1人が取得したり、売却する必要は必ずしもありません。
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◇編集後記◇
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『かもめのひろば』を最後までお読みいただきありがとうございました。
関東地方も6月10日に梅雨入りしました。鬱陶しい天気が続いていま
すが、この季節、鎌倉の紫陽花がとてもきれいです。鎌倉では「明月院」
や「成就院」の紫陽花が有名ですが、私は「東慶寺」のやや小さな紫陽花
を見るのが好きです。たまの休日には雨の中の散策も楽しいものです。
さて、KFPは来年5月に創立10周年を迎えます。それに先駆け、今年
9月6日(日)には『KFP創立プレ10周年記念イベント』の開催を予定して
おります。このイベントは横浜開港150周年記念イベントの実施主体
である財団法人横浜開港150周年協会より『開国博Y150』イベントの
ひとつとして後援を受けております。楽しくて、かつ皆様のお役に立つ様々
なイベントを企画していますので、ご期待ください。
詳しくは、『かもめのひろば』7月号、およびKFPのホームページなどで
お知らせいたします。
                   『かもめのひろば』編集長:中澤 英雄
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前任者の南平さんの後に5月1日より編集人を仰せつかった鈴木です。
高い志と強い意志で編集をされてきた南平さんの後は荷が重いと感じて
おります。                     
微力ですが、読者の皆さまが楽しく『かもめのひろば』を読んでいただ
けるよう精一杯努力をいたします。
                 『かもめのひろば』編集人:鈴木 榮三郎
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次回の『かもめのひろば』 第35号では……
・『ライフプラン寸考』第20回
 ~老後資金④ 遊び~
・『くらしに役立つ「マネー」力検定』第12回
~保険編~
・「『FP流』私の資産運用」第6回
・『日本文化と数のしきたり』第3回
  ~「三」のしきたり~
・『ベテランFPの目』第2回
その他、お役立ち情報満載で7月15日にお届けします!
ご期待ください。
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『かもめのひろば』について忌憚のないご意見、感想などをお寄せ
ください。
ご意見・感想はinfo@fp-kanagawa.comまで、お願いいたします。
※本誌の記事は皆様への情報提供のみを目的としておりますので
ライフプランの決定や金融商品の売買などに際しては必ずご自身の
責任においてご判断ください。
※KFPでは皆様の不安を解決し、夢を実現するための個人相談を
随時受付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
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『かもめのひろば』 第34号6月15日発行
発行人:仁科 眞雄
編集人:鈴木 榮三郎
編集長:中澤 英雄
発行所:神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
〒221‐0835 横浜市神奈川区鶴屋町3-32-16トリウミビル6F
TEL 045-315-0121 FAX 045-315-0122
URL http://www.fp-kanagawa.com
e-mail info@fp-kanagawa.com

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