2026年01月10日
制度改正もあり!老齢厚生年金の配偶者加給年金
公的年金の老齢厚生年金や障害厚生年金には65歳未満の配偶者がいることによって加算される配偶者加給年金があります。家族手当のような加算と表現されることもありますが、ここでは老齢厚生年金の配偶者加給年金の特徴とその改正点について取り上げます。
家族手当としての配偶者加給年金
厚生年金に加入してきた人が65歳になると、老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給できるようになります。厚生年金の被保険者期間が20年以上あって、65歳になって老齢厚生年金の受給できるようになった当時(※)、生計を維持していた65歳未満の配偶者がいると、老齢厚生年金に配偶者加給年金が加算されることになります。
本人が65歳になってから加算され始め、配偶者が65歳になるまで加算されることになりますので、配偶者が3年6カ月年下であれば3年6カ月分加算されることになります。加算額については現行制度上、年額41万5,900円(2025年度・特別加算額込み)となっています。3年6カ月(42カ月)加算される場合、約145万円の加算になります。年齢差が大きければ加算額もさらに多くなります。
配偶者自身が65歳になると、配偶者自身の老齢基礎年金や老齢厚生年金が受給できるようになるため、配偶者加給年金の加算は終了することになります。
※65歳当時厚生年金の被保険者期間が20年未満の場合は、その後初めて当該被保険者期間が20年以上で老齢厚生年金の額が改定された当時。
配偶者加給年金についての注意点
配偶者自身が老齢厚生年金を繰上げ受給の請求をして、当該老齢厚生年金が20年以上の厚生年金被保険者期間で計算されている場合は、配偶者加給年金はその繰上げ時点でまでとなります。もし、当該年金を64歳で繰上げ請求した場合であれば、配偶者が65歳になるまでではなく、64歳になるまでの加算となり、その分加算期間が短くなります。また、配偶者自身が障害年金(障害基礎年金や障害厚生年金)を受給できる場合も当該加給年金は支給停止となります。
なお、配偶者加給年金は老齢厚生年金を受給していないと加算されないため、加算される本人が老齢厚生年金を繰下げ受給すると、加算開始もその分遅くなったり、加算がされなくなったりすることになります。また、加給年金については繰下げ受給での増額(1カ月0.7%)の対象にもならない点も注意です。
2028年4月から加算額が1割減
老齢厚生年金の配偶者加給年金は、現行制度上、年額415,900円の加算となりますが、2028年4月の改正により、その加算額が現行の1割減となります。改正後の加算額を2025年度の額で算出すると年額374,200円になる計算で、現行制度より年間4万円ほど少なくなります。
ただし、改正前から既に加算を受けている場合は改正後も引き続き改正前の額、1割減でない額となります。改正後に65歳を迎えて新規に加算される人は、改正後の額が適用されますので、あらかじめ確認しておきましょう。
五十嵐 義典 2026年01月10日
