家庭経済の耳寄り情報

2011年11月30日

フラット35Sエコについて

フラット35Sエコについて

平成23年9月をもって当初10年1%金利引下げのフラット35Sが終了し、従来からある0.3%の引下げに戻りました。

フラット35Sは当初10年間1%金利引下げの魅力もあり、変動金利型の住宅ローンにも対抗していました。しかし残念ながら終了となり、直前の9月には相当数の駆け込み需要があった様子です。

その後第3次補正予算案が10月21日閣議決定されました。11月21日第3次補正予算が成立、フラット35Sエコが新設されて12月1日資金受取り分から開始されます。

  
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東日本大震災からの復興と住宅の省CO2対策を推進するため、省エネルギー性の優れた住宅を取得する場合フラット35Sの当初5年間の金利引下げ幅が0.3%から0.7%に拡大されます。

東日本大震災被災地の場合は金利引下げ幅が1.0%ですが、ここでは新築の場合の一般向けフラット35Sエコの内容についてお知らせいたします。

「フラット35Sエコ」には「金利Aプラン」と「金利Bプラン」があります。また「フラット35Sベーシック」が設けられ、これにも「金利Aプラン」と「金利Bプラン」があります。4タイプあることになり、その適用条件が夫々違いますので、複雑な制度となりました。

●フラット35Sエコ金利Aプランは当初5年間0.7%、6年目以降20年目まで0.3%金利が夫々引下げられます。

①長期優良住宅
②エコポイント対象住宅証明書を取れる住宅
③省エネルギー対策等級4で且つ耐震等級3の住宅
④省エネルギー対策等級4で且つ高齢者等配慮対策等級4又は5の住宅
※①~④のうちいずれか1つ以上の基準を満たせば適用されます。

●フラット35Sエコ金利Bプランは当初5年間0.7%、6年目以降10年目まで0.3%金利が引下げられます。省エネルギー対策等級4の住宅が対象です。

●フラット35Sベーシック金利Aタイプは当初20年間金利が0.3%引下げられます。

①耐震等級3の住宅
②高齢者等配慮対策等級4又は5の住宅
※①~②のいずれかであれば適用されます。

●またフラット35Sベーシック金利Bタイプは当初10年間金利が0.3%引下げられます。

①耐震等級2又は3の住宅
②免震建築物
③高齢者等配慮対策等級3,4,又は5の住宅
④劣化対策等級3で且つ維持管理対策等級2又は3の住宅
※①~④のうちいずれか1つ以上の基準を満たす住宅であれば適用されます。

複雑になっているので、住宅金融支援機構に確認にしましょう。中古住宅の適用基準は省略しましたので、住宅金融支援機構HP(左下)をご参照下さい。

金利の引下げ幅が1%から0.7%に縮まり、しかも期間が5年間に短縮されたため、従来よりフラット35Sの優位性が下がりました。

しかしフラット35は2つの大きな安心を得られます。1つは品質の確認が第3者機関からされること、もう1つは金利が上昇する心配がないことです。

フラット35の特徴として建築基準法より高い建築基準が求められ、第三者機関からの客観的な証明が必要です(適合証の提出義務)。

さらに金利が変わらない長期固定金利で資金計画を立てることができ、お客様にとって安心な家計の基礎となります。

住宅を計画するときはライフプランを作ることをお奨めします。一昔前の右肩上がりの経済成長は終わり、自己責任時代と言われるようになりました。

一人ひとり違う人生、一人ひとり違う夢、一人ひとりがライフプランを作り、安心で豊かな暮らしを実現していただきたいと願っています。

 住宅金融支援機構

佐藤 博明 2011年11月30日