家庭経済の耳寄り情報

2011年12月10日

災害の対策は万全ですか?

3月の東日本大震災そして台風による風水害と、ことしは想定外の災害に見舞われました。
このような大災害に対して、私たちは事前にどんな備えをすべきでしょうか?

建物の耐震対策や家具などの転倒防止、避難場所の確認なども大切ですが、被害を被ってしまった後の補償も重要です。

自宅に火災保険を掛けている方は多いと思いますが、火災保険と地震保険をセットしていますか?
なぜなら、地震による建物の倒壊や地震が原因による火災の被害は、火災保険では補償されないからです。
せっかく、保険を掛けていても、遭遇した災害に対応していなければ何の役にも立ちません。

地震保険は、単独で加入することができないので、火災保険とセットで加入することになります。
地震保険の保険金額は、セットされている火災保険の保険金額の30%~50%の範囲で設定します。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度額となっています。

保険金は、居住用建物や家財に生じた損害が全損、半損、または一部損に該当するときに支払われます。
(1)全損は、保険金額の全額(100%)を支払います。
(2)半損は、保険金額の50%を支払います。
(3)一部損は、保険金額の5%を支払います。


次に、台風など洪水の備えとして、掛けている火災保険の種類を確認してみましょう。火災保険の種類は、住宅火災保険と住宅総合保険に大別されますが、住宅火災保険では、水害が対象外になっています。

【火災保険の種類】
種類        対象建物    補償内容
住宅火災保険    居住用      火災に加えて落雷や風災等の被害。消火活動による水漏れ
住宅総合保険    居住用      住宅火災保険の内容+床上浸水や土砂崩れ等の水害、盗難 


もうひとつの備えは、財産のリストを作成してご家族に知らせておくことです。
財産を管理している方に万一のことがあると、保険会社への請求が遅くなったり、保険証書や通帳などが消失すると財産の存在が不明となってしまうこともあるからです。

また、事前に建物や家財をビデオや写真など取っておくと、被害状況を把握しやすくなります。
片づけや修理の前にも写真などを取っておきましょう。損害保険や罹災証明の判定に不服があった時、申し立ての証明にもなります。

【罹災証明の認定基準】
建物の被害程度      損害割合
①全壊           50%以上
②大規模半壊        40~49%
③半壊           20~39%
④一部損壊         19%以下

赤塚 信子  2011年12月10日