2011年12月31日
ネット生保は本当に安いのか?
ネット専業の生命保険(以下、ネット生保)を検討する方が増えています。
検討する理由は、安いからという方が大部分のように思えます。確かに、ネット生保の安さをイメージさせる広告は、すっかりお馴染みになりました。それでは、ネット生保は本当に安いのでしょうか。
現在(平成23年12月時点)、日本国内で営業している生命保険会社は実に45社もあります。ほぼ同じ保障内容に揃えて各社の保険料を比較してみると、最も安い商品と高い商品では2~3倍程度違うことがあります。
各社の保険料を比べてみると、ネット生保はやはり比較的安いと言えるでしょう。しかし、最も保険料が安いかというと、そうではないことが多いように思えます。
実は、どの商品が安くなるかは、人によってかなり異なるのです。
その理由はいくつかあるのですが、1つは「非喫煙体料率」の存在です。死亡保障の保険で、対面で加入するタイプの商品には、たばこを吸わない人の保険料を2~3割程度割り引くものもあります。たばこを1年以上吸っていないことが条件となるのが一般的で、対面で簡単な検査があるため、ネット生保では扱っていません。このため、たばこを吸わない方は「非喫煙体料率」を利用することにより、対面で加入するタイプの保険料が最も安くなることも多いのです。
そもそも保険においては、安いことが一番大切とも思えません。
人によって必要な保障内容や保障額は全く異なりますので、安く買えたとしても不要なものを買っていた、あるいは過剰に買っていたということが、よくあるのです。
安い保険料の商品に加入しようとする前に、必要な保障内容や保障額を客観的に考えてくれる人に相談するのが、賢い保険の加入方法と言えそうです。
平野 雅章 2011年12月31日