2012年03月01日
財布にやさしいカーシェアリングで家計のマイカーコストを削減しましょう
東日本大震災の被災地では30万台以上の車が流出・浸水し使用不能になりました。公共交通機関が発達していない地域ではマイカーが重要な交通手段でした。現在この地ではマイカーに代わり、カーシェアリングの車が重宝されています。被災地の皆さんが少ない台数の車を共同利用しているのです。
カーシェアリングは1987年にスイスで始まった自動車の有効利用の手段で、欧米には多くのカーシェアリング事業体があります。日本でも10年前から活動が始まり、大手商社や自動車関連業種が事業化して、現在17万人以上の会員が約6,600台の車両を共同で利用しています。カーシェアリングの拠点は全国で4,400ヶ所あり、増え続けています。
カーシェアリング事業者一覧(出所:交通エコロジー・モビリティ財団)
カーシェアリングは車の台数を減らして環境にやさしく、マイカーにかかる経費を減らして家計にもやさしい活動です。
一般に家計の中で出費が多いのは住宅費用、次が保険料ですが、マイカーにかかる費用も無視できません。
マイカー購入時には車両代に加えて自動車取得税、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料などの諸費用を支払わなければなりません。金額は車種や用途によって異なりますが、およそ車両代の10~20%になります。環境対応車に対しては購入時の自動車取得税、自動車重量税が免除になるエコカー特例がありますが、購入後も続く自動車税、自賠責保険料は従来通り納めなければなりません。また、駐車場代、燃料代など維持費もかかります。調査によるとコンパクトカークラスの車でも月に平均2万円前後の維持費がかかっているのです。これに対して一般家庭のマイカー稼働率は平均が10%以下というデータがあります。マンションの駐車場では日中大半の車が止まったままです。カーシェアリングに代えればマイカーコストは月平均5千円前後に抑えることができます。
マイカーを持つことは本当に必要でしょうか?
マイカーオーナーに聞くと、何かあった時に必要だという意見が多いのですが、それはお年寄りや幼児が万一の時に病院に行くために、とか重い買い物をする時に、などの場合でタクシーも利用できるし、いざという時には救急車などがあります。
歩いて5分で行かれるコンビニにマイカーで行く人もいます。マイカーを買うと使わなければ損という考えになりがちです。
都内では若年層を中心にして、カーシェアリングを利用する人が増えています。公共交通が発達していること、駐車場代が高いこと、若年層の車ばなれなど理由はたくさんありますが、家計にやさしいカーシェアリングを利用して、無駄を省く人々が着実に増えています。
財布にやさしいカーシェアリングで家計のマイカーコストを削減しませんか。
皆さんのお近くにもカーシェアリングの拠点があるかもしれませんので、上記リンクの該当地域の事業者に直接お問い合わせください。
池 俊夫 2012年03月01日