2012年04月10日
新社会人の為のライフプラン
新しい春を迎え新社会人として巣立つ皆さんは、仕事や、環境の違いに戸惑いを感じながらも、希望に燃えていることでしょう。
社会人としてまず押さえておきたいこと。それは自分で働いたお金を管理し、毎月の暮らしの中で、もらった給料明細書の中身の確認や、社会保障、税金の仕組み等、基礎知識を知って欲しい事です。
若い人向けのお金に関するセミナーで気になるのが、給料明細書ではなく、銀行に振り込まれた手取り額に目がいっていることです。
初めて大きなお金を手にして、欲しいもの、やりたいこと、遊びたいことは様々ですが、年間で収支を考えず、月単位でお金を動かし、使った残りを貯蓄すれば何とかなるだろうと思っている人が多いようです。
年収から支出を引いたものの残りが、年間貯蓄額として積みあがっていきます。
就職して最初の1年目、所得税は毎月取られますが、住民税はまだ取られません。2年目の6月から前年の年収に対して課税されますので、昇給がなければ実際の手取り額は1年目より減ることになります。
社会保険料として、厚生年金保険、雇用保険、健康保険なども引かれますが、この保険料が将来の自分にどう影響するのか良くわかっていない人がいます。
ただ、マスコミなどが若い人の年金が減る話や、将来への不安を言い立てますので、なんとなく気になってはいても、実際の自分の将来に対するイメージはつかめていません。5年後10年後などの自分を思い描くのはなかなか難しいことです。
アンケートで、働き方による生涯年収に違いが出ることにびっくりしたという方は多く、正規・非正規社員、派遣、パートなどの差もグラフで示して初めて実感できるようです。
< 右図はクリックすると拡大します→ >
若い時には働き方による収入格差はそんなに大きいとは感じませんが、40~50代には大きな差になります。生涯賃金となると差は1億円以上といわれています。
結婚、子育て、教育費、住宅購入等かかる具体的な費用を知り、知らなかったため損をすることの無いようにして欲しいです。
早くから、自分がどんな仕事を目指すのか、どんな働き方を選ぶのか、その為の技術、知識、経験、知恵、ネットワークを意識しながら、実力を付ける為の努力をすることが、夢を実現する為の大きなポイントです。
お金は貯める為にあるのではなく、楽しく豊かな人生を過ごす為にあるのです。
長いつもりで短いのが一生
短いつもりで長いのが一生
充実した人生を送るためのお手伝いをすることが、私たちFPの仕事です。
佐藤 房子 2012年04月10日