2014年04月20日
待望される「任意代理契約」の在り方
巷には商品が溢れかえっています。それらの中から、“売れ筋(ヒット)商品”となるものが登場しますが、その多くは2つのタイプに分類されます。
1つ目は「ウォンツ(wants)商品」と云われるもので, 消費者が自分自身の欲求(潜在的な欲求)として気づいていない商品。例えば、パソコンやスマートフォンなど“こうゆう物があれば便利だろうなぁ”と思われるものの具現化です。これらの商品は、その登場により我々の生活スタイルを大きく変えてしまうのが特徴です。
2つ目のタイプは「ニーズ(needs)商品」と云われるもので、ニーズとは必要性や要求のことです。人は必要なものにはお金を払うことは惜しまないでしょう。
例えば、2013年に登場していまや5億杯に迫る売り上げを作った某コンビニのセルフ式ドリップコーヒーなどがこれにあたります。元々1974年の創業当時からコーヒーは販売していましたが、消費者のニーズに合わせながら開発を推し進めてきたその蓄積が今日につながっている様です。
顧客は、何か必要性を感じた時に、商品を購入します。何か商品を買うという行動の背景には、すべて「必要だから」という理由があります。
自分が必要な判断能力をもっている元気なうちに、事前の契約によって決めておく任意後見制度。そして、認知症等になるまで委任契約として締結する「任意代理契約」。(詳しくは2012年12月に寄稿しました「任意後見制度」に記載しています)この期間は、100%“自分の意思”が反映されます。
この任意代理契約期間、本来でしたらご自身のライフプラン(生涯生活設計)に基づいて、人生の締めくくりは自分の想い通りにしたいと思う人が多いと思います。しかし、残念ながら現実は法律的な観点からただ機械的にアドバイスを受けるだけで、ライフプランまでアドバイスされていないのが実状です。
ファイナンシャルプランナーはお客様のライフプランのお手伝いする事を生業としています。その専門分野を活かした「顧客に合わせた任意代理契約」こそ、いま求められている《ニーズ(needs)》なのではないでしょうか。
滝田 知一 2014年04月20日