家庭経済の耳寄り情報

2014年09月10日

住宅購入における諸費用について

 住宅購入の資金計画を立てる際には物件価格だけでなく諸費用を忘れないようにしなければなりません。必要購入資金は物件価格と諸費用の合計になります。諸費用は物件の価格とは別にかかってくる費用なので基本的には現金で準備する必要があります。(諸費用部分についても融資可能な住宅ローンもありますが、返済計画を考えると可能な限りローンに頼らないようにすべきです。)

 諸費用は一般的に物件価格の5%~10%(4,000万円の物件の場合200万円~400万円)と言われています。今回はどのような費用がいくら位かかるのかを具体的に見ていきます。
物件価格4,000万円(固定資産税評価額 建物800万円、土地1,500万円)の新築マンションを借入金額3,000万円、返済期間35年(フラット35)の条件で購入する場合、諸費用は次のようになります。

【物件関係費用・登記費用等】
・印紙税         1.5万円(売買契約書に貼付します。)
・登録免許税      23.7万円(土地所有権移転登記22.5万円、建物所有権保存登記1.2万円)
・司法書士報酬      10万円(司法書士への報酬概算金額)
・固定資産税・都市計画税 6.5万円(半年分概算。引渡日を基準に日割り精算するのが普通)
・修繕積立基金  30万円 (概算、通常マンション購入の際一時金として必要、金額はマンションによって異なる)
【ローン費用・保険料等】
・印紙税  2万円(金銭消費貸借契約書に貼付)
・登録免許税  3万円(抵当権設定登記)
・融資手数料  61.8万円(フラット35の定率 借入金額×2.16%を使用)
・火災保険料・地震保険料 34万円(一括払概算 保険期間35年、地震保険は5年)
・団体信用生命保険料  10.7万円(フラット35の場合任意加入、1年目の金額です。2年目以降借入残額に応じて保険料が逓減していきます。)
合計        183.2万円(物件価格の4.6%)

上記費用の他に引越し費用、インテリア・家具、家電等の費用が少なく見積もっても20万円程度はかかります。 諸費用は200万円以上(物件価格の5%)となり、物件購入の資金計画を立てる際、頭金だけでなく諸費用のことも考慮して自己資金を準備する必要があります。

 今回は新築物件(マンション)を例に取り上げましたが、戸建て住宅、中古物件(仲介手数料がかかる)、固定資産税評価額等により諸費用が異なってきますのでご注意下さい。
住宅購入の際は頭金だけでなく諸費用を忘れずに!!

安藤 昭 2014年09月10日