家庭経済の耳寄り情報

2017年10月30日

自分の思いや希望とお金の棚卸を行い、終活の準備をしませんか?

 人生90歳時代と言われますが、自分の思いや希望とお金の棚卸しを早めに一度実施してみてはいかがでしょうか? 棚卸しすることにより今後の人生をより有意義に送ることができると思います。
自分の思いや希望を棚卸しするには「エンディングノート」を活用し、残しておけば家族などに確実に伝えられます。 「エンディングノート」は色々なところで市販されていますので、自分に合ったものを選択するのがよいでしょう。紙に記述するエンディングノートは、書き換えが面倒なのでなかなか筆が進まない場合があります。また貼り付けた写真も年とともに色あせてきます。現在のITを活用した「EXCEL」版のエンディングノートも市販されています。 
今回は「アマゾン」及び「ヤフー」のネットショッピングで購入できるEXCEL版のエンディングノート【私の想い】を紹介いたします。この商品は記入箇所が予め決められていますので、入力し易いようにできています。また、家系図、親戚リスト、友人リスト、楽しかった思い出、大切な人へのメッセージなどが簡単に修正できます。それに加えデジタル版ですので、写真などが色あせせず長年保存が可能になります。

 もう一つの観点の「お金の棚卸し」について考えてみましょう。現在お持ちの資産をリストアップして資産の構成を見てみましょう。資産が上手に分散されているかを確認しましょう。(このことをアセット・アロケーションと言い、資産分割のことです。)実際にアセット・アロケーションしてみると、不動産の占める割合が多い場合がよく見受けられます。若いうちは資産分割の修正ができますが、退職後においては現在の資産割合を変更することは難しいと思われます。その場合は少なくても金融資産をポートフォリオ的に分散することをお勧めします。先ほど紹介したEXCEL版の【私の想い】は、「エンディングノート」を記述するだけで、貴方の資産額とその分割を表で表せます。

下図1 は「私の想い」が自動作成したグラフです。

 資産の棚卸しが出来たら、その資産にかかる相続税を見てみましょう。通常の金融資産は、その時価額が相続財産になります。しかし土地の場合は一物四価と言われているように、色々な価格を持ち、相続税評価額は時価の80%になります。更に相続税を計算する時に小規模宅地の評価減として最高80%まで減額できる制度があります。
生前贈与として活用できる色々な非課税制度を下記に記述します。相続税が多くかかると予測される方はこれらの非課税制度を活用して、自分の資産を生前に相続人(配偶者、子供)や孫に渡して相続財産の合計額を下げておきますと、相続人の負担する相続税が少なくでき賢明です。

現在ある非課税枠のある生前贈与は次になりますので、これらを上手に組み合わせて相続財産を下げる事は将来被相続人になる貴方の仕事ではありませんか?  

非課税枠のある生前贈与 : 居住用不動産の配偶者控除、暦年課税贈与、相続時精算課税制度、住宅取得資金贈与、教育資金の一括贈与、結婚・子育ての一括贈与

【私の想い】は「エンディングノート」を記述するだけで、下図2 のように相続税の概算額を表示します。
また、スイッチで「詳細版」を選ぶことにより、面倒な土地の相続税評価額、小規模宅地の評価減、および上述の非課税枠のある生前贈与額を自動的に削除した後の相続税の総額と各人の納める相続税も自動的に表示する優れものです。

 相続税の分割方法が決まりましたら、これらを一括した形で「遺言書」を作成することをお勧めします。相続が発生してから相続人が行うことは、速やかに遺言書の検認(家庭裁判所)、相続人の確認・確定と相続財産の整理、3か月以内に準確定申告、10か月以内に遺産分割協議書作成、相続税の申告、現金による相続税納付と目白押しに来ます。全資産を分割する「遺言書」が作成していると、被相続人が「遺産分割協議書」を作成しないで相続税申告ができます。

 そこで、「エンディングノート」を作成し、全資産のリストアップを行い、全資産を分割する「遺言書」を作成しておけば、相続人の作業軽減につながり、貴方の意思通りに相続財産を分割でき、相続人は仲良く暮らすことができます。 これにより、将来貴方を思い出して感謝される時が来ると思います。

岩崎 康之  2017年10月30日

図1 資産分散のグラフ(図をクリックすると拡大します)

図1 資産分散のグラフ(図をクリックすると拡大します)

図2 相続税概算額(図をクリックすると拡大します)

図2 相続税概算額(図をクリックすると拡大します)