家庭経済の耳寄り情報

2018年07月10日

市民が参加できるCO2削減

 横浜市が募集した平成29年度消費生活協働促進事業にわが組合が応募して採用されました。テーマが「市民が参加できるCO2削減とエシカル消費」です。エシカル消費とは環境・社会・人に配慮した商品やサービスを選ぶことを言います。広い意味で「ライフプラン」に含まれると考え、今回は当該セミナーで話された「市民が参加できるCO2削減」についてその一端を紹介したいと思います。

 CO2の排出が地球温暖化の原因であることは申すまでもないことであります。世界の平均気温の変化の予測によると、1986年~2005年を基準とした21世紀末の変化は、現状以上の温暖化対策を取らなかった場合、2.6~4.8°Cの上昇、厳しい温暖化対策をとった場合0.3~1.7°Cの上昇となっています。(出展:IPCC AR5 WG1 政策決定者向け要約よりIPCCとはUNEP( 国連環境計画)とWMO(世界気象機関)により1988年に設置された機関.)つまり、2100年では温暖化対策を取った場合と取らなかった場合とで気温変化に大きな差が現われるということです。

 温暖化対策については1997年12月に京都にて国際会議が開催され、そこで採択されたのが京都議定書です。これは気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で気候変動への国際的な取り組みを定めた条約です。先進国全体で、先進国の温室効果ガスの排出量を1990年比で5%減少させることを目標として掲げました。
 国際的な温暖化対策としてのコンセンサスが得られても、参加した国がそれぞれ如何に努力して取り組むかが問題です。

 さて、我々が家庭で取り組めるCO2削減にはどんなものがあるかをご案内します。家庭からのCO2排出量が大きいものとしては、暖房、給湯(お風呂)、動力(エアコン、冷蔵庫、テレビ等の電力)、自動車(燃料)があります。また、最近では究極の省エネ住宅としてZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が考案されています。ZEHとは、快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備によりできる限り省エネルギーに努め太陽光発電等によりエネルギーを創ることで、1年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下になる住宅です。

 いろいろと温暖化防止に向けた取り組みを紹介してきましたが、先ずは我々一人ひとりが身近なところからCO2削減を心掛けて日々活動することが肝要と思います。

佐藤 博信 2018年07月10日