2018年11月30日
相続対策の中でも不動産対策は早目が肝心です!
読者の皆様には相続対策をお考えの方もいらっしゃると思いますが、相続対策の中では不動産対策が非常に重要ですので、相続相談の実務経験を踏まえた実践的な視点でのチェックポイントを、今回は自宅に限定してご説明いたします。
最初に、自宅の主なチェックポイントです。
①自宅とは土地・建物と建物のみのどちらか?
②自宅の所有者はだれか?
③自宅の価格はいくらか?
④自宅の管理状況はどうか?
⑤自宅の登記事項証明書はあるか?
⑥自宅の土地境界は定まっているか?
⑦公図、住宅地図、地積測量図、路線価図、道路管理図、建物図面、建築竣工図はあるか?
⑧固定資産税・都市計画税の課税明細書はあるか?
⑨道路の種類は何か?
⑩下水道、上水道、電気、ガス、電話の状況はどうか?
⑪近隣との関係はどうか?
以上となりますが、こんなにあるのか!と驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
次に、上記のチェックポイントに対する各項目の補足説明をいたします。
①建物のみの場合、土地は他人から借りているものかどうか?
②土地は親で、建物は自分など、現在の所有者に名義変更されているか?
③固定資産税評価額を参考に概算計算できる。
④長期修繕計画はあるか?
⑤法務局で取得できる。
⑥土地境界確定図はあるか?
⑦法務局や市役所で取得できる。
⑧市役所に確認する。
⑨幅員は4m以上あるか?
⑩市役所等に確認する。
⑪過去にトラブルは無いか?
最後に、上記のチェックポイントを整理した上で、相続対策の中での不動産対策の主なポイントです。
・価格がいくらかによっては相続税の金額に影響する。
・相続人が複数となる場合はだれに引き継がせたいかを検討する。
・相続税の節税がどれくらいできるかの概算を計算する。
・売却する際に円滑に行く。
・取り壊し後の有効活用の検討が円滑に行く。
以上のように、不動産の所有は相続対策まで視野に入れると簡単な事では無く、時間と費用が掛かるものですので、読者の皆様には今からでも整理していただきたいものです。
また、専門家に相続対策を依頼する際にも、これらの整理ができていると専門家側の理解と作業が円滑に進み、金銭面でも負担が軽くなることに繋がります。
それでも不動産の相続対策をご自身でできない場合には、ファイナンシャルプランナーにお声掛けをお願いいたします。
渋谷 弘 2018年11月30日