家庭経済の耳寄り情報

2020年04月10日

新型コロナ対策から考える、将来への備えはライフプラン作成から

 2020年、令和2年のスタートは厳しい年になりました。
オリンピックの開催年、世界中の人が東京オリンピックに訪れるのを楽しみに、インバウンドのおもてなしに民泊業、観光サービス業等多くの方がずっと前から準備をしていました。

2019年、12月の予算案です。
19年度予算との比較では1.2%増。2年連続の100兆円を突破しています。
2月28日の衆院で予算案が可決し、30日で自然成立となり年度内での予算が確定しました。

2020年1月中国発の新コロナウイルスによる武漢閉鎖のニュースが出て、あっという間に全世界に広がりました。
世界の感染者も130万人近く、死者も73000人を超えています。(4月7日現在)、
4月7日には緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出を避けることが感染を防ぐ必要な事として、首相からの演説がありました。

株価も連日のように大幅下落、日本経済への打撃もはかり知れません。
この傾向は世界中で起き、今後の世界経済の先行きにみな不安を持っています。

私たちの毎日の暮らしも大きな変化があり、感染への恐れ、検査、治療、イベントや集まりの自粛による収入源、雇用の不透明感等多くの問題を抱えています。
そんな中、国は緊急経済対策として、財政支出39兆円規模と閣議決定しました。
1世帯に30万円の補助といわれていますが、本当に誰がどの基準でもらえるのか分からず不安要素だけが残ります。

学校も休校となり、生活が全く今までとは変わっている中で、例えば住宅ローンや教育費、毎日の暮らしの中で消費する支出、これは今までと変わらず出ていきます。
今後、色々な支援策が出てくるとしても、毎日の暮らしは待ったなしです。

コロナ騒ぎが出てくる前も、生活困窮者の相談件数は確実に増えていました。
収入の減少に伴いついカードで借金をしてしまった。
銀行カードの利息がこんな大きな利息だとは思わなかったなど様々です。
今後はますますこのような方が増加します。

私たちFPはいつも将来のリスクにどう対応するのか、経済、健康、生きがいの3本柱について考えています。
自然災害や、世界的な経済の破綻、自分や家族の健康をどう守っていくのか。
万全な備えはありませんし、これが正解というものもありません。

毎日の暮らしの中で、将来設計(ライフプラン)を考え、無理な計画や、実現不可能な計画を早目にプラン変更すること、また専門家への早めの相談で大きなリスクから遠ざかることが出来ます。

家庭の中でも1年間の予算を立て、収入と支出のバランス、突然の出来事に対処するための予備費を少しずつでも蓄え、長い人生のために備えてほしいと思います。
ライフプランを立てる上で、考えてほしい3つの項目です。
1. 情報に振り回されない。     
営業用のチラシや、雑誌、販売を目的とした情報をうのみにせず
自分の将来設計にとってリスクはないのか冷静に判断する。
特に緊急事態宣言が出た今となっては、SNS等での偏った情報やデマ情報
などに不安をあおられ、振り回されることが多くなりますので、冷静に客観的に
考えましょう。
2. 時間に振り回されない。
今だけお得、割安価格などで焦るのではなく、気持ちに余裕を持ち計画的に。
目先だけの時間だけでなく、将来的に段階を経てどう変化するのか、時間の流れに目を向けましょう。
3. お金に振り回されない。
毎日の暮らしにとって何が大事なのか、自分にとって基準となる価値観は何なのか考えましょう。

私たちファイナンシャルプランナーは皆さんの不安を少しでも和らげるよう、寄り添ってご相談させていただきます。

佐藤 房子 2020年04月10日