2020年05月25日
新形コロナで衰退する経済活動、今後の住宅購入はどうなるのか?
2020年、今まで経験したことのない感染症拡大により、世界中の人々の健康、命、医療崩壊、経済崩壊を受け、行動パターンががらりと変わりました。
歴史の中で、周期的に経済の大きなダメージはいくつもありました。
国際的テロによる9.11、バブルの崩壊、リーマンショック、東日本大震災3.11による世界の経済減速を思い出しても、その時の衝撃はまだ忘れられません。
不動産市場はその度にどのような傾向があったのか、(株)不動産経済研究所のデータを基にニッセイ基礎研究所が発表したデータによると、大きな経済変動のあと、不動産市場は下落するが、数年で着工数、購買意欲は増加していることが分かります。
出典)ニッセイ基礎研究所 2020.4.27 コラム
「コロナショックはマンション価格を下げるのかー新築、中古マンションの価格推移から考える」金融研究部 准主任研究員 渡邊布味子 氏
中から図表3、4を引用
直近2018年から2020年までの首都圏新築マンションの売れ行きは、上がり下がりはありますが、全体的に下降気味と言えます。
出典)同上
中から図表1、2を引用
2005年以降の新築、中古マンションの市場動向のデータでは、2012年を100とすると価格、単価共140%値上がりしています。
では、2020年の新型コロナ感染症による影響はどうでしょうか?多くの専門家は株式市場の乱高下、日本の期待を大きく裏切る政府の経済対策の失望から、現在不動産市場はほぼ流通しておらず、今後も予測不可能と言われています。
新型コロナ感染症がいったん落ち着いたとしても、今後の消費行動におけるパターンは変化していくのではないかと、筆者は考えます。
最近の自然災害リスクの大きさ、価値観の変化、人生100年といわれる時代の働き方もリモートワークが増えるなど様変わりしていき、それにつれて住まいに対する考え方も変わっていく、そんな時代が来ると思います。
一生に一度の住宅購入に30~35年の住宅ローンを組み、同じ組織で仕事を続け、安定した収入の中で返済をしていくという前提が、すでに危ぶまれています。
返済不可能になり住宅ローン破綻で家を手放し、家族崩壊の危機を迎える相談者も多くいます。
新型コロナ感染症以降、ますますそのようなリスクは増大していきます。
新築住宅市場だけでなく、中古市場も最近は拡大しています。
質のいい、住みやすい地区での中古住宅なら、頭金が少なくても住宅価額が割安になっていれば無理をしないで購入できます。
それには、物件の構造、施工、メンテナンスなどがしっかりとした安全性があるか、その地域の災害リスクはどのようになっているか等調査が必要になります。
医療、インフラ、教育環境などが整っているか等も重要です。
将来の売却も視野に入れ、コストとリスク、家に対する価値基準を改めて考えてみませんか?
それにはキャッシュフロー(お金の流れ)を作成し具体的な数値で見ることが必須です。
私たちFPは皆様のライフプランを一緒に考えながら、住宅購入時の将来に対する不安、心配、問題点を解消できるようにお手伝いをしていきます。
佐藤 房子 2020年05月25日