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家庭経済の耳より情報

2023年08月10日

新しいNISAを活用して金融資産を増やしましょう!

 2014年に創設された一般NISA、2018年に創設されたつみたてNISAが、2024年1月から新しいNISAとして制度が改正されます。
資産所得倍増プランにより5年間で投資経験者(NISA総口座数倍増:3,400万口座)、投資の倍増(NISA買付額の倍増:56兆円)を目指し、家計金融資産拡大のために投資しやすい環境が作られます。制度改正の具体的な内容としては、主に次の6点となります。
・制度の恒久化
・現行の「一般NISA」と「つみたてNISA」の一本化
・年間投資枠の拡大
・非課税保有期間の無期限化
・非課税保有限度額の拡大
・非課税保有限度額(枠)の再利用

制度の恒久化
 現行のつみたてNISAは終了する年が2042年までとなっています。新しいNISAでは制度が恒久化されます。これまでよりも長期的な投資が可能になります。

現行の「一般NISA」と「つみたてNISA」の一本化
 現行では同一年において一般NISAとつみたてNISAを併用することができません。いずれかを選択する必要がありますが、改正後は一本化されて、「つみたて投資枠(つみたてNISA)」と「成長投資枠(一般NISA)」を併用できるようになります。

年間投資枠の拡大
 現行では一般NISAは年120万円、つみたてNISAは年40万円ですが、改正後成長投資枠は年240万円、つみたて投資枠は年120万円に年間投資枠が拡大されます。

非課税保有期間の無期限化
 現行では一般NISAは最長5年、つみたてNISAは最長20年ですが、改正後は非課税保有期間が無期限になります。

非課税保有限度額の拡大
 現行では一般NISAは600万円、つみたてNISAは800万円ですが、改正後は非課税保有限度額が1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)になります。非課税保有限度額は、「簿価残高方式」(時価ではなく、投資したときの価額)で管理され、投資元本の残高が1,800万円になるまで投資できます。

非課税保有限度額(枠)の再利用
 現行のNISAでは売却時に投資枠が復活しませんが、新しいNISAでは非課税保有限度額(枠)の再利用が可能になります。例えば簿価200万円の資産を売却した場合には、翌年に200万円分、枠が復活いたします。

投資対象商品
 つみたて投資枠については国が選定した長期・積立・分散投資に適した投資信託やETFに限定されます。対象商品数として約200本となる見込みです。また、成長投資枠で投資できるのは上場株式や政令要件(信託契約期間が無制限または20年以上、毎月分配型でない、デリバティブ取引による運用を行わない)を満たす投資信託となります。

 今回の制度改正により、税優遇を受けて資産形成ができる仕組みが大幅に拡充されました。まだNISAを始めていない方はぜひこの機会に始めることを検討されてはいかがでしょうか?
 新しいNISAの口座を開設する方法や投資信託等の購入に関して不明点がある方がいらっしゃいましたら神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合までご連絡ください。

田邊 勝彦 2023年08月10日