資産を運用する

家庭経済の耳より情報

2019年04月20日

個人版ALMのススメ

 ALM(Asset Liability Management アセット・ライアビリティ・マネジメント)とは、資産と負債を総合的に管理することにより、金利変動や為替相場の変動等の市場リスクと流動性リスクを管理する手法です。
 主に金融機関において用いられますが、個人においても以下のような場合に有用な手法であると考えられます。

1.家計貸借対照表を作成し、見えざる負債である一次、二次相続税未払額を可視化し、資産負債の全体像を把握する。

2.老後資金の耐用年数(金融資産を一定の利回りで運用したものを、毎年の引き出し金額で除したとき、金融資産はあと何年持つのか)を継続的にモニタリングし、正しい自分の財務体力を知っておく。

3.預貯金、株式、債券、投資信託等を各々アセットクラスに区分し、時価評価を行う。

4.リスク許容度から導かれるモデルポートフォリオと現状のポートフォリオとの差異を確認する。

人生100年の時代、
インフレリスクと長寿リスクという2大リスクに備え、個人版ALMを用いて、戦略的資産管理を実践しましょう。

本田 徹朗 2019年04月20日