2024年06月25日
不動産購入の基礎:見学時のチェックポイント
東京23区内の新築マンションの平均価格が1億円を突破しています。戸建新築も、10年前に比べると2倍以上の価格になっています。
中古市場はマンションも戸建も在庫が余ってきた感がありますが、価格が極端に落ちているわけではありません。
したがって、不動産購入には、多額の住宅ローン借入が必要な状況です。
そのような状況の中で、不動産を購入した後で、気になる点がたくさん出てきてしまい、購入を後悔してしまったら、人生にかかわる重大事です。
そうならないために、購入希望者は不動産購入までにいろいろな項目を確認する必要があります。
今日は、確認する項目の中で、重要な点の1つである不動産見学についてお話させていただきます。
一般的に、不動産購入は、次のような流れとなります。
[1] 不動産を買う時の流れ
① 希望エリア、マンションか戸建、建物広さ・間取り、土地の広さ、予算(自己資金+住宅ローン)等を検討して、物件の情報を集める
② 見学する物件の選定
③ 見学を依頼する不動産会社選定
④ 物件の見学
⑤ 購入希望物件があれば、購入を不動産会社(見学案内した会社の場合が多い)に依頼
⑥ 重要事項説明を受ける
⑦ 売買契約締結
この一連の流れの中で、「物件の見学」に焦点をあてて注意すべき点をご説明させていただきます。
[2] 物件の見学時、必ず確認していただきたい3点をご説明します。
① 建物内部・外観
物件の内部・外観チェックをするため、自分なりの「チェックリスト」を作成して見学しましょう。
1つだけチェックポイントを上げるとすると、ドア、窓、建具等の扉はすべて開け閉めし、閉めた場合にドア枠等と隙間がないか確認してください。
隙間が多い建物は、地盤の不同沈下などで建物の傾きが発生している場合があります。
② 物件周辺の環境
前面道路に沿って、建物がある周辺を少なくとも一周しましょう。
音、臭い、建築計画、嫌悪施設等チェックしましょう。
マンションの場合は、それら以外に、エントランス、集合ポスト、ゴミ置場、駐輪場等を確認しましょう。
マンションは管理が重要です。エントランス等が汚れているマンション購入は、避けた方が良いです。
③ 交通
徒歩物件は、必ず駅から物件へ歩きましょう。
不動産会社さんの案内は車がほとんどですので、急な坂など物件までのアプローチに何かマイナス点がある場合に、そのマイナス点を忘れがちです。
気に入った物件は、必ず自分で駅から歩いてみましょう。
不動産を購入する場合、売買契約を締結する前に不動産会社さんが「重要事項説明書」という購入対象物件の内容等を詳しく説明してくれます。
しかし、例えば、臭いの問題は、誰もが気になる臭いがあれば、その臭いの原因や臭いがあることは説明されますが、臭いの感じ方に個人差がある場合、説明されない場合が多いです。
したがって、物件を見学する場合は、自分の視覚、聴覚、嗅覚を総動員してチェックすることが重要です。
不動産は(不動産業者さんなどに)説得されて購入するものではなく、購入者が対象物件に惚れ込んで購入することが大切だと筆者は思っております。
今回の3つのポイントは、不動産見学時のチェックポイントのほんの一部ですが、見学時の重要なポイントです。
ぜひ活用していただいて、自分が惚れ込んだ物件を見つけていただけたら幸いです。
熊谷 利雄 2024年06月25日