2024年11月10日
住宅取得の事前に検討すべきこと
ライフプラン(生涯設計)作成に当たっては、三大資金である住宅資金、教育資金、老後資金を考慮しながら進めていきます。
今回は住宅取得を実行する前に、ライフプランを作成して「問題を探し、また問題があればどのような対策準備をすればよいか」をある事例を通して解説したいと思います。
相談事例 家族構成は夫36歳、妻33歳、子供3人(6歳、4歳、2歳)です。
①東京通勤1時間以内で5,000万円以内戸建て住宅を1年以内に購入希望
②住宅ローンを65歳までに完済したい
③子供3人を4年制大学(私立文系)に行かせたい
(相談者の収支状況)
(各指数の伸び率等)
1、収入
・給与:サラリーマンの年収620万円が年2.141%増えていくとする
二郎様が57歳で昇給が止まる。
・児童手当:2023年~2033年まで42万円、2034年30万円、
2035年24万円、2036~37年12万円に減っていく
・住宅ローン控除:2024年~2037年まで
2、支出
・基本生活費:年0.5%増えていくとする
以上の前提条件を踏まえて、ライフプランを作成します。具体的には相談者の退職時までの約40年間のキャッシュフロー(年間収支と貯蓄残高)のグラフを作成します。
以上のライフプランの作成(対策後と現状の比較グラフの作成)を行うことにより、以下の事がわかります。
現状では教育資金及び住宅資金のダブルの出費が重なり、相談者が46歳以降家計のマイナスがはじまり、56歳時に金融資産残高(実線の折れ線グラフ)が最大マイナス1641万円となります。
収入面および支出面の両面からの対策が考えられますが、収入面の解決策の一例として「奥様が2029年~年収200万円フルタイムで60歳まで働く」を実施することで金融資産残高(点線の折れ線グラフ)がプラスになり問題の解決が見えてきます。
住宅取得という大きな買い物をするにあたっては、失敗しない(家計破綻)ためにも事前準備としてライフプラン作成をお勧めします。
佐藤 博信 2024年11月10日