メルマガ登録

2009年01月30日

『かもめのひろば』 第29号

━━━━━━━━━━━━━━第 29号━2009/1/15━━━━━
かもめのひろば
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
KFP広報誌
----------------------------------------------------
■CONTENTS■
◇KFP理事長新春ご挨拶◇
1.『ライフプラン寸考』第14回
~子の教育②~ 仁科 眞雄
2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第6回
  ~くらしの相続編~ KFP委託研修グループ 
相続チーム 葉山 俊夫
★FPが注目する『日経ヴェリタス』の記事★
  ~2009年、何が起きる?!~  滝田 知一
4.『禅と日本文化のいろいろ』第5回
  ~人と人の橋渡し~ 遊禅FP二代目
★KFPのセミナー案内★        
◇編集後記◇ 

神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
URL http://www.fp-kanagawa.com
e-mail info@fp-kanagawa.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇KFP理事長新春ご挨拶◇
----------------------------------------------------
明けましておめでとうございます。
良い新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
いつもKFP広報誌「かもめのひろば」をお読み戴きまして有難うご
ざいます。
新年の経済環境は大変厳しいと言われています。暮れやお正月
のデパートや市場は人でごったがえしていながらレジは空いてい
るという奇妙な現象が見られました。
FP相談は年々増加の一途ですが、今年は今まで以上に増えると
思われます。
KFPでは常日頃から品質の向上に努め、お役に立つ良いセミナー、
ご満足の戴ける個人相談やライフプラン作り、優れた執筆を常に
目指しています。
どうか今年もKFPのご活用を、お知り合いの方のご紹介を含め、
よろしくお願い申上げます。
皆様のご活躍とご健勝ご多幸を心よりお祈り申上げます。

神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
                        理事長  仁科 眞雄                   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.『ライフプラン寸考』第14回
  ~子の教育②~              FP:仁科 眞雄  
----------------------------------------------------
家庭教育がどんな教育より大事だと思いますが、スポーツや芸術
を学ぶ情操教育は家庭教育と一味違う素晴らしさがあると思いま
す。野球やサッカーや柔道・剣道・空手といったスポーツ、ピアノ・
バイオリンやバレーや習字・絵等の芸術を習う中で、上手になりた
いという意欲・やる気や競争心や忍耐強さが養われると思います。
団体スポーツでは協調性や社会性という大事なことも学ぶことが
できます。大人になってから大事な、自ら考え自ら問題解決する力
やガッツ精神はこれらを通じて養われることが多いのではないで
しょうか。良い指導者に恵まれた人は幸せですね。
これらは学校外教育費の範疇に入りますが、幼稚園生は平均する
と月1万円、小学生では月2万円弱掛っています。小学生になると
塾の費用も入ってくると思われるので、概ね月1万円ほど情操教育
に掛けているのが平均像です。中学・高校になるとスポーツや芸術
等は学校中心になり、部活の費用がこれにあたると思われます。
親として漠然と人並みにさせてやろうというのではなく、人間性の
教育に有効だという認識のもとに積極的にライフデザインに組込み、
実現させて欲しいと思います。
私は幼稚園の頃習字を習っていましたが、先生が「水が一杯入っ
た重いバケツを片手で持ったら君達の体はどうなるか」と言われた
場面を思い出します。質問された上級生は「体はバケツ側に曲が
ります」と答えましたが、先生は「馬鹿たれ!体はバケツと反対に
そるだろうが」と水の縦棒の書き方(そり方)を教えてくれました。
60年以上経った今でも何故か鮮明に覚えていますが、字の勢い
や力の大切さと人の生き方を重ねて教えて貰ったことが大人にな
って分り、人生の大事な栄養源になっています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第6回
   ~くらしの相続編~KFP委託研修グループ 相続チーム
                FP:葉山 俊夫
----------------------------------------------------
皆様の「マネー力」を磨く3択クイズです!
あなたは何問正解できますか?

Q1.死亡した人に父母、配偶者と子供がいる場合の相続につい
て、以下の記述のうち適切なものはどれ?
①子供だけが相続できる。 ②父母、配偶者、子供が相続できる。
③配偶者と子供が相続できる。

Q2.遺言書に関する以下の記述のうち、適切なものはどれ?
①自筆で書いた遺言書は、紛失するおそれが無い。
②公正証書で書いた遺言書は、紛失するおそれがある。
③自筆で書いた遺言書は偽造のおそれがある。

Q3.日本国内に住所がある人の相続税の申告について、
以下の記述のうち適切なものはどれ?
①相続財産が基礎控除額以内の場合は、申告の必要がない。
②死亡した人の借金を負担した場合でも、取得した財産
(プラスの財産)から控除することはできない。
③相続税の納付は、金銭で納付するか、物納するか自由に
選択できる。

(解答は巻末をご参照ください)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ ~FPが注目する『日経ヴェリタス』の記事★ 
~2009年、何が起きる?!~           FP:滝田 知一
----------------------------------------------------
今年は丑年。丑年の日経平均年間騰落率は十二支の中で最も
悪く、十干(じっかん)の己年(つちのと)は比較的良好で、この年
は「混乱の中に生まれた新勢力が表舞台に立とうとするが、周囲
の抵抗で完全に伸びきれない年」と云われています。
 
『日経ヴェリタス』(1月4日発行号)では市場関係者76名にアン
ケートを実施。その結果4つのキーワードが挙がってきました。
キーワードは「中国」「日本」「環境」「内需」。調査では、年前半、
株価は安値圏が続くとの見通しが大半です。アンケート回答者の
72%がダウ平均の最安値の時期を1月から4月に予想していま
す。そして年後半、緩やかな回復を予想する回答が圧倒的で、
回答者の77%が株価最高値を10月から12月と予想しています。
株価上昇率の高い国として多かったのは、「中国」の75%、次い
で「日本」の55%でした。相対的に高い成長力が見込まれる中国
や高い技術力を持つ日本の企業に対する期待が大きな要因となっ
ています。また100年に1度の金融危機で深い傷を負った株式市
場における次なる期待の星として「環境への取り組み」、特に「代
替エネルギー」と「地球温暖化関連」「水資源」等が挙げられてい
ます。「脱・石油」に積極的なオバマ新大統領就任で、太陽光発電
などに追い風を期待する声が多くなっています。

最後に、この経済危機を乗り越えるためのキーワードとしてもうひ
とつ挙げたいと思います。それは「新たな需要の創造」です。自動
車発売から101年、世界大恐慌から80年、第2次石油危機から
30年、ベルリンの壁崩壊から20年、ユーロ誕生から10年…疲弊
した時代的価値観から新たなる価値を生み出す創造力が求められ
ています。また地政学的には創生を求める違う局面も見えてきて
います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4.『禅と日本文化のいろいろ』第5回
   ~人と人の橋渡し~              遊禅FP二代目
----------------------------------------------------
子供の頃、元旦の朝、食卓に家族全員分の新しし箸が置いてあり
ました。新春を祝いながらこの箸で正月料理を頂き、その後その箸
を一年間使い続けました。箸は一生お世話になる道具です。
日本の家庭では、必ず家族全員の箸を購入、それを毎日必ず食卓
に用意します。
「我々日本人は、箸に始まり、箸で終わる国民です」。
生後百日目に「お食い初め」で箸を使い、その後三度の食事で箸
を使い続けます。
箸は日本人にとって生活の中に溶け込んだ必需品であると同時
に、先人から受け継いだ伝統的な日本文化の道具でもあります。

「はし」という言葉は向うとこちらの二つの世界をつなぐ橋渡しの役
目を持つ道具につけられたもの。端と端をつなぐ「橋」、高いところ
と地上をつなぐ「はしご」。箸も例外ではなくつなぐ先は人の口、もう
片方の端は神様で、食事の時には箸に神様が宿り縁起物と考え
られていたのです。
箸は中国で三千年前から使われており、煮えたぎった食べ物を鍋
から取り出すのに木の枝をピンセットように折り曲げ(折箸)て使っ
たのが始まりなそうです。
日本において初めて箸を食事に使わせたのは聖徳太子、二本で
一膳の箸が使われ「唐箸」と呼んでいました。8世紀には「箸食の
食文化」が一般に広まり箸を使うのが習慣になりました。

箸を使う箸食文化圏(日本・中国・韓国・ベトナム・タイ・シンガポー
ル等)は世界人口の約3割といわれ東アジア一帯に広がっていま
す。日本人と同様に箸を使う国では箸を皆で共用しており、自分専
用の箸を持つ習慣はありません。自分の箸で食事をする習慣は日
本独特の文化です。 日本人として正しい箸使いは、身につけて
おきたいマナーであり「日本の心」を感じさせます。また、普段なに
げなく箸を使っていますが正しい「箸使い」は、今も昔も「人の品性」
を見分けるものさしです。箸の使い方は、親の躾けで身につく部分
と親が有するコツやカンの部分を受け継いで、子が上手に使いこな
す事が出来るようになります。
日本文化は、師弟または親子間等で言葉を使わずに「拈華微笑」
(ねんげみしょう)にて伝授されることも多々あります。つまりお互い
の心が通じたときに「暗黙知」が継承されます。
先人から自分達に伝えられた「日本の心」を、後世に橋渡しをする
使命を自覚しながら人生を送りたいですね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★KFPの活動案内★
http://www.fp-kanagawa.com/seminar/index.html#top
----------------------------------------------------
各セミナーや講座の詳細はKFPのホームページでご確認ください。
■ 資産運用セミナー
「経済危機の時代だからしっかり学ぼう!資産運用の基礎知識」
日程:平成21年2月7日~2月28日迄毎週土曜日全4回
   平成21年2月18日~3月18日迄毎週水曜日全4回
■ くらしの講座
「暮らしを守るFP知識の活用法」
日程:平成21年1月14日~3月25日迄全6回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「くらしに役立つ『マネー力』検定」第4回 解答・解説
A1.③
民法で死亡した人の財産を相続できるのは、配偶者、子、直系尊
属(父母、祖父母など)、兄弟姉妹になります。相続できる順序は、
子、直系尊属、兄弟姉妹の順序となり、子がいる場合には直系尊
属は相続できません。また、配偶者は常に相続できます。但し、
婚姻届をしていない内縁の夫婦の場合は相続できませんので、
注意が必要です。
A2.③
自筆で書いた遺言書は、書いた人が厳重に保管する場合が多く、
相族が発生した時に発見されないケースがあります。また、発見
された場合でも、偽造ではないかと問題になり、かえってトラブル
の種になる場合もあります。その点、公正証書で作成すると原本
が公証人役場に保管されているため、紛失や偽造のおそれがあり
ません。遺言書を作成する場合は、費用が若干かかりますが、公
正証書で作成することをお薦めします。
A3.①
  相続財産が基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人
の数)以内の場合は、相続税の申告は必要ありません。死亡した
人に借金がある場合は、その金額はプラスの相続財産から控除
することができます。また、相続税がかかる場合は、金銭で一括
納付するのが原則です。一括納付ができない場合は、延納(一定
期間で分割納付すること)することができ、延納でも納付できない
場合に限り物納(土地などの現物で納付すること)できます。相続
税がかかる人は、事前の準備が大切になります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇編集後記◇
----------------------------------------------------
『かもめのひろば』を最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様はお正月をどのようにお過ごしになりましたか? 暗い話題も
多い年末年始でしたが、こういうときは、やはり神頼みでしょうか?
今年は例年に増して初詣の人出が多いように思いました。私は円
覚寺、建長寺に参詣して、銭洗弁財天に足を延ばしました。
銭洗弁財天は、洞窟内に湧く霊水で銭を洗うと何倍にもなると云
われています。ザルにお札や小銭を入れて霊水で洗うのですが、
一万円札を洗っている人がたくさんいました。ドル紙幣を洗ってい
る外国人がいたのにはちょっと驚きましたが……。私は遠慮して
500円、100円などの小銭を洗って来ました。福銭として財布に入
れていますが、増える前に使ってしまわないか心配です。
資産運用は神頼みというわけにはいきません。家計の危機を乗り
越え、生活を防衛するためにはどうしたらよいのでしょうか? 私た
ちFPと一緒に考えてみませんか?
 『かもめのひろば』では、これからも皆様の家計や生活防衛に役
立つ企画を大いに取り上げていく予定です。今年も引き続きご愛
読のほど、よろしくお願い申し上げます。
 『かもめのひろば』編集長:中澤 英雄

次回の『かもめのひろば』 第30号では……
・『ライフプラン寸考』第15回
 ~子の教育③~
・『くらしに役立つ「マネー」力検定』第7回
~保険編~KFP保険グループ
・「『FP流』私の資産運用」第1回
・『禅と日本文化のいろいろ』第6回
  ~和太鼓~
その他、お役立ち情報満載で2月15日にお届けします!
ご期待ください。
-----------------------------------------------------
忌憚のないご意見、感想などをお寄せください。
ご意見・感想はinfo@fp-kanagawa.comまで、お願いいたします。
※本誌の記事は皆様への情報提供のみを目的としておりますの
でライフプランの決定や金融商品の売買などに際しては必ずご自
身の責任においてご判断ください。
※KFPでは皆様の不安を解決し、夢を実現するための個人相談を
随時受付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

『かもめのひろば』 第29号1月15日発行
発行人:仁科眞雄
編集人:南平和洋
編集長:中澤英雄
発行所:神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
〒221‐0835 横浜市神奈川区鶴屋町3-32-16トリウミビル6F
TEL 045-315-0121 FAX 045-315-0122
URL http://www.fp-kanagawa.com  
e-mail info@fp-kanagawa.com   

Archive